アプリに対するイーサリアムのビジョンは拡大の一途

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アプリに対するイーサリアムのビジョンは拡大の一途

ボーダーレスで許可を必要とせず、強制からも解き放たれる。

それがウェブ3.0の根底にある理想だ。そこでは進化の止まることのない分散型アプリケーション(dapps)がウェブ2.0の技術と結び付き、従来のインフラストラクチャーがコード化している支配構造を最終的に打ち破ることができる。

しかしこのビジョンは予想したほど、あるいは期待したほど速くは訪れていない。さらにいくつかのイーサリアムのアプリケーションはこのバラ色の未来に対して逆の方向に向かっているように思われる。

コインデスクによると、FOMO3DやPOWH3Dといったdappsは累積額でクリプトキティーズを上回り、ハイリスクのギャンブルゲームとして大好評を博しているが、本質的な構造はネズミ講詐欺のようなものだ。

日曜日、分析を専門とするラリー・サーマクはその状況を「憂慮すべきもの」と評した。

「分散型取引所や予測市場といった合法的な使用事例は、詐欺や無意味なゲームが流行している時代にはまったく関心を集めません」サーマクはツイートしている。

そしてさらに、過去2年間で200億ドル近くを集めたイーサリアムの「最悪の使用事例」としては、新規仮想通貨公開、すなわちICOもイーサリアムの歴史に汚点を残している。ある研究によると、2017年に行なわれたICOの78%が今では「詐欺と認定」されている。

それゆえに驚くには値しないのだろうが、仮想通貨による資金集めを強調したプロジェクトは、既存の技術に焦点をあてるという主題で先週ベルリンで開催されたDappcon(イーサリアムのdappsの開発者向けの会議)では見向きもされなかった。

「会議の焦点は開発にあてるべきで、資金集めではないのです」イーサリアムのミストブラウザの開発者で、コア開発者のアレックス・ヴァン・デ・サンデはコインデスクに語った。「開発のための資金集めに傾倒してしまっては、もはや本当の開発者とは言えないでしょう」

そのようなものとして、会議には開発者と優れたdappsのプロジェクトが結集し、その目標を達成するために彼らの目標と決意を改めて確認した。

会議の多くの出席者によると、イーサリアムとブロックチェーン産業をより良い自由な場所へと世界を導くという夢を叶えるために、dappsは今なお重要な技術であるとのことだ。

ウェブユーザーが自分の情報を管理できるようなブロックチェーン・ベースのプロジェクト、データファンドのGregor Zavcerはコインデスクに語った。

オープンな場所ですべてのことをどのように行なうか、他者とどのように関わるか、そしてどのように価値を提供するかという点において、dappsの開発は新たな枠組みとして捉えることができます。エンドユーザーだけでなく、エコシステムにとっても必要なのです。

願望が現実となる

そしてヴァン・デ・サンデによれば、それらの事柄がイーサリアムの本質なのだという。

「dappsがなければ、イーサリアムには意味がありません。イーサリアム上で機能するdappsがなくなれば、イーサリアムは投機対象に過ぎない仮想通貨となるでしょう」彼はコインデスクに言った。

そしてそういうものとして、「イーサリアム開発者としての我々の仕事は、dappsに何ができて何ができないか、dappsにとって最も難しいことは何なのかを理解しようとすることであり、それを解決しなければなりません。我々はdappsの開発者とも言えるのです」

しかしボーダーレスのコミュニケーション、貿易、計算、そして組織が存在する中で、技術開発に貪欲なdappsのコミュニティと、分散型アプリケーションを本来の趣旨に沿って利用しようとしているイーサリアムの能力の間には隔たりがあるというのは周知の事実だ。

例えば、クリプトキティーズはリリース当初、莫大な人気を集めたことから取引の遅延が発生し、ネットワークの手数料の増加を招いたことで非難を浴びた。

その後、それは利便性を高めるために分散化を犠牲にしたことでも批判に晒された。利便性と分散化との間の危ういバランス、つまり、これまで多くのdappsで見られたユーザーエンゲージメント(ユーザーがサービスに対してどれほど愛着を持っているかを示すもの)の欠如によって浮かびがった事実が、Dappconで最も扱いにくい話題だった。

イーサリアムトークンのスケーリング問題をオフチェーンで解決しようとしているOpenSTのベンジャミン・ボレンは、ユーザーエンゲージメントの必要性は、市場の需要を満たすためのプラットフォームの必要性を凌ぐことがあると述べた。

ボレンは言った:

一人の技術マニアとして、このメッセージを覚えておくようにと、私はビジネス業界の人々に何度となく言われてきました:

本当にこの技術を利用する人々が無数にいるのなら、それが真の価値を持つ所まで、そしてそれだけが真の価値を持つ所まで、我々は辿り着かなければならない、と。

彼はさらに、イーサリアムはいわゆるICOブームの間のように、ときおり関心を集めてきたが、イーサリアムがベイパーウェア(いつ開発されるかわからないソフトウェア)ではないことを証明するのは、その開発者次第であると語った。

稼働中でかけがえのないもの

dappsで現在一番ホットな話題は大半の開発者に無視されているが、今年行なわれた発表やリリースでは、イーサリアムのdappsが進化を続けていることが明らかになっている。

例えば分散型計算市場のGolemは今年これより前にベータ版を発表したが、その一方、予測市場として期待を集めているAugurは過去2年間でかなり順調に稼働し続けている。

分散型の暗号化されたチャット用プロトコルWhisperを提供している、イーサリアム関連の開発企業Statusもかなりの進歩を遂げている。

チャットアプリ上で取引を可能にするだけでなく、Statusは期待に満ちた分散型ウェブサイト、つまりピアツーピア方式のトークンスワップ、DAO(自律分散型組織)作成のアプリ、認証システム、ソーシャルネットワーク、収集、そしてローカルイーサリアム(ユーザー間のメッセージを暗号化し、スマートコントラクトを作成する仕組み)などの期待に満ちた可能性について先見の明を示している。

そしてある人々にとっては、これらの機能はかけがえのないものだ。Statusはインターネットが厳しい検閲下にあり、従来のソーシャルメディアが利用できない人々にコミュニケーション手段を無料で提供しているので、そのdappsは多くのイーサリアムの開発者によって、単なる成功ではなく必要なものだと認められている。

Statusの使用事例についていえば、分散型計算アプリGolemの通信部門を率いているマリア・ポーラ・フェルナンデスは次のように述べている:

このくだらないものの価値はわかりませんが、これがdappsの力なのです。dappsは忌々しくも稼働中なのです。

そしてZavcerによれば、典型的なdappsのエコシステムは互いに重なり補完し合うという。

「この2年間で、私は『チームプロトコル』の概念について考えさせれらました」Zavcerはコインデスクに語った。「チームはこの概念の下に結束し、我々が作っているこのばらばらの分散型製品にまで手を広げ、それらを何とかしてまとめ上げようとしているのです」

それに応えるように、インターネットラジオ番組ZeroKnowledgeの共同司会者を務めるアンナ・ローズは、この技術がウェブ3.0を強力なものにすると考えており、コインデスクに言った:

音楽、美術、あるいは技術といったシーンに勢いが生まれるときには、ある言葉に関連したアイデアや噂が湧き出てくるものです。新しいユーモア、美的なイメージ、そしてミーム(インターネットを通じて広まる情報)。わくわくする瞬間です。

不出来なdappsがプラスに作用する?

新しい「ユーモア」の一部としてブラックユーモアもあるが、それはイーサリアムのdappsのエコシステムから生まれたものであり、悪い振る舞いを正直に行なうことで、その振る舞いをある種魅力的なものにしてしまっている。

例えばネズミ講詐欺のようなゲームのFOMO3DとPOWH3Dにも一定のファンがいる。ツイッターユーザーの一人はFOMO3Dを、「スマートコントラクトと心理学の最悪の組み合わせだ。BitConnectみたいだが、正直でもある。天才的という他はない」と述べている。

しかし概して、イーサリアムdappsの開発者はこれらのゲームに批判的で、これらがコミュニティ内で人気を集め、大騒動を引き起こしている唯一の理由は開発が容易で、技術的に複雑ではなく、それゆえ制作会社は開発ではなくマーケティングに集中できるからだと主張している。

「不出来なdappsは非常に作りやすいことから流行しています。そしてこの技術と誇大広告の目新しさから、人々はお金のにおいを感じ取っているのです」dappsの登録および分析サイト、States of the Dappsのコミュニティ責任者Fauve Altmanはコインデスクに述べた。

そしてFOMO3DとPOWH3Dのチームは、分散型ウェブサイトに協力して貢献したいと言っている。

「仮想通貨関連の大半の分野は、実現もしていない誇大広告以外の何物でもありません。心理学的な市場操作、欲望、そして詐欺が渦巻く、非現実的なアイデアのるつぼです。好む好まないにかかわらず、これがまさに仮想通貨だけでなく資本主義の現実なのです」

これらのゲームの開発責任者Mantsoは偽名でコインデスクに言った。

発言が皮肉と捉えられる可能性もあるものの、Mantsoはどんな形であれこの分野において開発を進めることは、偶然にも害悪となることはなく、イーサリアムのビジョンを達成するためにぜひとも必要な研究にもなり得るだろうと述べている。

そのようなものとして、Mantsoは楽観的に結論付けている:

この全く新しい、隆盛が確実視されている、すべてをひっくり返すような経済分野においては、すべての人々が開拓者なのです。本当の意味で初めて分散化された社会と経済で、このコミュニティは繁殖地、さらには子宮とも言えるでしょう。

Ethereum's Vision for Apps Is Only Growing Bolder – CoinDesk