サイバー犯罪者たちは、ランサムウェアから仮想通貨マイニングのマルウェアに移行しているという。
ロシアのサイバーセキュリティ会社であるカスペルスキー・ラボ(Kaspersky Lab)は、悪質なファイルがコンピュータを身代金が支払われるまで暗号化してロックするランサムウェア攻撃が半分近く減少したが、代わりに仮想通貨マイニング・マルウェアが増加していると報告しました。
これは主に、仮想通貨マイニング・マルウェアがランサムウェアよりも収益性が高いという報告書によるものです。
プレスリリースでは 、2016年4月から2017年3月までのデータと2017年4月から2018年3月までのデータを比較したところ、2017年から2018年にかけてユーザーのコンピュータを暗号化するランサムウェアは44.6%減少しました。仮想通貨マイニングのマルウェアは44.5%増加しました。
さらに、2016年の187万件から2017年末には約270万件に急増したと同社は報告しています。
カスペルスキー社は、これらの数字は、特にモバイルマイニングツールの進歩により、今後も増加が見込まれていると述べています。
レポートには、以下のように書かれています。
仮想通貨マイニングのマルウェアは、モバイルマイナーによって増加する可能性が高いと考えています。現在、マイニング・マルウェアは、着々と増えています。
しかし、犯罪者がモバイルマイニングで利益を得る技術的解決策を見出すと、そしてPCと同等のデバイスを使って、モバイルマイニング・マルウェアはすぐにPCでのマルウェアと同程度の数になるでしょう。
この報告書は、世界中のすべてのスマートフォンの約3分の1を占める中国とインドの住民に特に懸念を表明しました。
サイバー犯罪者にとっては、ランサムウェアによって大金を得られる可能性はありますが、一度限りのものになります。
一方、マイニング・マルウェアは金額としては小さいが、しかしより継続して金銭を得られます。マイニング・マルウェアは世界中に広がり続け、より多くの人々を巻き込むだろう。」と述べました。