ブロックチェーンで物は売れない? あなただけが蚊帳の外

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ブロックチェーン上で商売はしない?あなただけが蚊帳の外

ポール・ブロディはEY(ロンドンを拠点とする会計事務所)の主任兼グローバル・ブロックチェーン責任者である。

世界的な金融革命と産業革命が待ち構えているはずだった。マンゴーの追跡手段を手に入れたのだから。

企業がブロックチェーンの可能性を追求し始めてから3年、これまでの成果に対して失望していることは、手に取るようにわかる。

だが信じようと信じまいと、フード・トレーサビリティからソフトウェア・ライセンスに至るまで、一見ありきたりなブロックチェーンの利用法でも、それはまさに一大事で、称賛に値するものなのだ。

どんな長旅でも一度に一歩ずつしか進めない。そしてそれが企業ともなると、とてつもない長旅となる。22,000ワードのソフトウェアのライセンス契約書を、何も読まずに「yes」をクリックするだろうか?

企業はそれらの文書を一言一句漏らさずに読み、詳細について議論する。企業に技術を取り入れるのは困難で忍耐を要するが、新たなシステムが脆弱で多数の意思決定者が存在するために、それは遅々として進まない。

Uberのモットーのように、事前に許可を求めるのではなく、事後に許してもらえというのなら、それは自分で決めればよい。

フォーチュン500に掲載されるような自動車を資産共有システムに組み入れたいのなら、この先一年は法律担当チームと缶詰になることを覚悟しなければならないだろう。

ブロックチェーンはこれまでの画期的な発明と同じくらい重要だが、まだ道のりは長い。

そしてこの数回の記事において、私はブロックチェーンが興味深い試作品から特定の問題解決ができるような製造システムへと進化し、さらには身の回りのすべてのものの価値を移動できる多目的ツールとして利用するために、どのような変化が必要なのかを検証していくつもりだ。

我々は興味深い試作品から、最適の事例として食料やワインのトレーサビリティ、そしてソフトウェア・ライセンスなど特定の問題解決ができる段階へと、その移り変わりを目にしている。

パブリック型を目指して…

現在、ほぼすべての企業向けブロックチェーンはプライベート型ネットワークで、その多くは金融とは無関係のシステムだ。特定の使用事例からすべてのビジネスに利用できる多目的取引に対応するためには、4つの変化が必要となる。

一つ目は許可が必要なプライベートチェーンから、雑然とした、許可が必要ないパブリックチェーンへと変わることだ。

例えばプライベート型の企業システムをインターネットに移動するのは、今は不安に思えるだろうが、あと数年もすれば、それが避けられないものだったと振り返ることになるだろう。

しかしながら、今日の企業の解決手法の大半がプライベート型ネットワークで機能していることには、もっともな理由がある:プライバシーの問題だ。

仮想通貨の根本原理に基づいているものの、許可を必要としないパブリックチェーンは、実際は大部分のデータを「きれいな」状態、つまり暗号化されないまま扱っている。

もし供給側や提携企業から原材料を手に入れる際、現在のイーサリアムのようなパブリック型ネットワークを通じて購入した場合は、その取引価格や数量、そして提携企業が競合相手に丸見えとなる。これはあまり魅力的ではない。

だから企業はプライベート型ネットワークを選ぶ。しかし企業のコンソーシアムにおいてさえ、プライベート型ネットワークは拡張が難しい。

フード・トレーサビリティのプライベート型ネットワークを構築してから、食料を輸送してそれを確認する場合、全ての取引を完了させるには5、6個の異なるブロックチェーンをつなげる必要があるのだ。

いくつかの企業が複数の異なるプライベートチェーンの接続に懸命に取り組んでいる。それはとても費用がかかり、そうした情報交換のシステム内ではハッカーが暗躍する可能性がある。別の業界や時代には見られなかった戦略であり、今のところは成功しているとは言い難い。

長い間この分野に携わっていれば、企業がEメールのシステムを次々に統合していた時期を覚えているだろう。それはわずかに成功しただけで、ほんの数社が互いにやり取りしているに過ぎない。

データをプライベートで管理しつつ…

インターネットと公開鍵の暗号化によって、あらかじめ特別な配線を準備することなく、誰にでも、そしてどこにでも安全にメールを送信できるようになった。ゼロ知識証明を用いれば、ブロックチェーンでの取引でも同じことができるだろう。

数々の試作品が示してきたように、この技術は今は製品化されている。すべての企業がパブリックチェーンで業務を行ない、安全に、そしてプライベートを維持しながら互いに契約を結んでいる。

ゼロ知識証明の数学的原理はとても複雑だが、その内容はいたって単純だ。

基本となるデータを第三者に理解させることなく、何かが真実である(例えばいくつかのマンゴーを所持している、あるいは、それを特定の顧客や場所に届けるといった類だ)ことを相手に証明できるというものである。

つまり、誰かに情報の真偽を確認して取引を承認してもらうことで、ブロックチェーンの普遍性と冗長性(事故や障害に備えて、データが必要最小限よりも多く蓄えられていること)を維持できるということなのだ。

詳細を晒さずに済むというのは、分散型システムにおけるコンセンサス・アルゴリズムにおいて非常に需要なことである。

以前議論した同様のシナリオ(製品を購入し、それを配送、確認、追跡、そして代金を支払う)は、複数の相手が関わるため一つの契約だけで行なうことはできないが、共通のブロックチェーン上であれば安全に、そしてプライベートと信頼性を保ちつつ実行することができる。

パブリック型の共有インフラを備えることは、ブロックチェーンが世界的に拡大し、特定産業の解決手法から、価値移動やビジネスで合意を結ぶための多目的ツールになる上で、非常に大切なことである。

ゼロ知識証明の完全な工業化と導入には時間を要するだろうが、その見返りは巨大なものだ。

次回の記事では、ブロックチェーン技術に期待する二つ目の重要な変革を見ていきたい:公証からトークン化への変化だ。

Not Sold On Blockchains for Business? Just You Wait – CoinDesk