世界市場が崩壊した場合、仮想通貨に何が起きるのか?

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世界市場が崩壊した場合、仮想通貨に何が起きるのか?

マイケル・J・ケイシーはコインデスクの諮問員会委員長で、MIT(マサチューセッツ工科大学)のデジタル通貨イニシアチブでブロックチェーン研究部門の上級顧問を務めている。

下記の内容は毎週日曜日、購読者限定で精選記事を伝えるコインデスク・ウイークリーに以前掲載されたものである。

世界的な金融危機が再び起きた場合、仮想通貨はどのような役割を果たすのかというのは仮想通貨コミュニティでの共通の話題の一つだ。

これは根拠のない疑問ではない。世界経済では数々の厄介な出来事が起きている:貿易戦争の脅威、イタリアの株式市場の低迷、ドイツ銀行の問題とトルコおよびアルゼンチンで発生しつつある市場の危機。

一方、連邦準備制度が統括する中央銀行は、通貨政策の引き締め路線を進んでいる。これは前回の金融危機の終結以降、8年間に及ぶ世界市場の低金利と量的緩和がもたらしてきた巨大な利益を抑え込んでしまっている。

これらのリスク要因はすでに組み合わさってしまっており、予期せぬことが引き金となって、世界中の投資家が新たな投資先へと殺到する可能性が常に存在する。

ビットコインや他の仮想通貨には、どのような影響があるのだろうか? 独立した資産としての性質を持つことで、資産の安全な避難先として受け入れられるのだろうか? あるいは、リスク選好(企業や投資家が受け入れようとするリスクの大きさ)が市場全体で低下することで、大量の株式売却に仮想通貨も巻き込まれてしまうのだろうか?

対立するシナリオ

市場がパニックに陥るというアイデアに、胸を躍らせている仮想通貨保有者もいる。

彼らの主張によると、サトシ・ナカモトが発明した仮想通貨が世界的な通貨危機からの避難先としては考えられておらず、大半の人々が利用できていなかった2008年から2009年にかけての混乱期と異なり、今やビットコインは金のような伝統的にリスクの低い回避的資産に代わる選択肢として、幅広く認められているという。

危機においてビットコインは輝く、と彼らは言う。モネロZキャッシュといった他の仮想通貨も法定通貨の代わりとして作られている。

将来の通貨政策や2013年にキプロスの銀行口座が凍結されたような激しい介入の影響を受けず、入手も簡単なことから、仮想通貨は非常時にはデジタル世代の通貨避難所としての特徴を持つことを示してきた。それに伴って価格は急上昇していくはずだと、強気筋は主張している。

一方、リスクの高い投資先から市場全体が手を引き始めたら、仮想通貨も一掃されてしまうということはあり得る話だ。

2017年後半に仮想通貨価格が過去最高値を記録したことが、株式取引、商品先物取引、そして新興市場での急激な上昇基調とリスクオン(投資家がリスクを取ってリターンを得やすい相場状況)と表裏一体でつながっていたように、大量の株式売却はこれらの新しい仮想通貨市場にたやすく結びついてしまうのだ。

ほとんどの投資家にとって、仮想通貨ならびにトークンは高リスクの資産とみなされており、市場で上昇が見込める時に、失っても構わない余分な資金で購入する。先行きが怪しい時にはこれらの資産は真っ先に処分され、投資家はすぐに現金化してしまう。

Coinmarketcapの見積もりによれば、仮想通貨市場の時価総額は3000億ドルと確実に膨れ上がってきており、1年前の金額の3倍以上となっている(もっとも、1月上旬のピークから半分以下となってしまったが)。

しかしそれは、48か国の主要株式を含むS&Pグローバル・ブロード・マーケット・インデックスの2017年末の時価総額、54.8兆ドルの1%にも満たない。

リスク承知の投資家がパニックに陥って資金の放出先を探したり、安全な買い物をしたいのなら、仮想通貨市場を動かすのに大量の資金は必要ないはずだ。

低い相関係数

ビットコインの強気筋の主張を裏付けているのは、価格が互いにどの程度連動するかを示す、仮想通貨と主なリスク資産の相関係数が極めて低いという事実だ。

分析会社Sifrによると、ビットコインと上場S&P500米国株との90日移動平均で見た相関係数はマイナス0.14だった。1が完全な正の相関、マイナス1が完全な負の相関を表すことから、この数値は統計学的には中立を示している。

しかし危機の際には「すべての相関が1に向かう」と彼らは主張する。市場全体がパニックになった状態では、投資家は売れるものはすべて売り払って負債と追加証拠金を埋め合わせるため、あらゆるものが一緒くたになってしまうのだ。

冷静に考えても、そうした投げ売りは市場の評価額が異常なレベルに達した昨年の状況の反動だとすれば、論理的に筋が通っている。

年末に仮想通貨市場へ資金が流入したことは、8年間に渡る量的緩和が先行き不透明だった市場での「利益追求」を促進させたという事実と無関係ではないだろう。社債といった主要投資先は今や高価なものとなり、リターンが萎んでしまったからだ。

債券ファンドのリターンが年間2%程度であることを考えると、主流派の投資家にとってビットコインは魅力的に映るかもしれない。そのように人為的に集めた流動性資産がなくなれば、その逆もまた然りなのだ。

これらのことを踏まえても、私は国際的な金融危機が仮想通貨にとって大きな試練になると信じている。

おそらく2段階の影響があるはずだ。パニックの直後には、すべての市場が巨大な流動性資産によって株式の大量売却に見舞われるだろう。

しかし事態が収まると、ビットコインは主要市場とは無関係であるという説が再び顔を出し、政府介入や預金リスクからの分散投資先としての性質が、再度注目を集めることが予想できる。

2013年半ばのキプロス危機の際にビットコイン価格が急騰し、「危機は銀行口座にまでは波及するが、秘密鍵(ビットコイン取引に必要な暗号)には及ばない」という教訓になったように、さらなる金融危機が起きてもビットコインは分散型で影響を受けないという説に拍車をかけ、その購入事例としてその説に加えられることだろう。

さらに広い観点から指摘すると、それが規模の大きい市場と連動して価格を上下させても、株式や債券とは対照的な選択肢だとしても、仮想通貨は世界の他の国々から孤立しているわけではないのだ。

What Would Happen to Crypto In a Global Market Meltdown? – CoinDesk