「レイヤー2」のブロックチェーン技術は思っているよりも重要だ

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「レイヤー2」の時代へようこそ。

私たちは今、胸を躍らせるような新たなブロックチェーンの開発段階を迎えようとしている。既存のブロックチェーンの「上で」動作するライトニングネットワークなどのプログラミングソリューションは、拡張性、相互運用性、機能性の点で飛躍的進歩を期待させるものだ。

それでもやるべき仕事はまだたくさんある。まだ初期段階にあるこの技術はバグが多く、セキュリティと信頼を備えた新たなソリューションは個人の取引やスマートコントラクトの計算をいつ「オフチェーン」で実行すればいいかを見つけ出さなくてはならない。

しかし、取引履歴がある時点で「オンチェーン」の合意アルゴリズムで固定されることを保証しながらも、ブロックチェーン上で実行される負荷の大きいマルチパーティーの計算を緩和する上で、オフチェーンの考え方には双方の長所を生かすことを約束する何かがある。

MITメディアラボのデジタル通貨イニシアチヴの所長を務めるNeha Narula氏が説明しているように、レイヤー2の決定的な特徴は「プライバシーの確保あるいは計算資源の節約のため、計算をオフチェーンに移す」ということだ。

特定のプログラムのスクリプトをブロックチェーンネットワークの各コンピューターで実行させるのではなく、「取引に関与する2つ以上のコンピューター上で実行する」。

しかしNarula氏は次のように指摘する。「ブロックチェーンが信頼をつなぎとめる錨としての役割を果たすので、オンチェーンの取引と同じようにセキュリティを保護することができます」

どこに向かっているかは誰にも分からない、ということがオープンソースや拡張性のあるプラットフォームを刺激的なものにし、想像を絶するような新たなアプリケーションを開発する構成要素を提供している。

しかしながらまったく闇雲に進んでいるのではない。同様に第2層のソリューションがほぼアカデミックな分野でのみ使われていた無骨なインターネットを世界中に普及させた1990年代のワールド・ワイド・ウェブの開発と対比させると分かりやすいだろう。

当時と同じく、革新と開発が急激に発生することが期待できる、と私は信じている。

基盤を広げる

一歩離れて見てみよう。1989年にティム・バーナーズ・リーが伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)の上にハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)を実装したことで、1994年にマーク・アンドリーセンが開発したMosaic Netscapeブラウザーへの道が開かれた。

その後ウェブベースアプリケーションのホストが誕生し、最終的に現在は日常生活の一部となっているあらゆるオンラインサービスを発展させることにつながった。

ブロックチェーンの場合にはいくつかの点で順序の異なるところがあるだろう。例えば、レイヤー2の技術が整う前に昨年のICOの熱狂が起きたように、90年代後半のドットコム・バブルを既に経験しているのかもしれない。

それでもICOで集まった数十億ドルもの資金はレイヤー2の開発に活かされることになると見込まれる。レイヤー2の技術が広く採用されることにつながれば良いが。

また、HTTPはほぼ標準として広く採用されているのに対し、ブロックチェーンのレイヤー2ソリューションには多くのライバルが存在する。ライトニングの決済チャンネルは元々ビットコイン取引のために設計されたが、相互運用性とスマートコントラクトとしての能力も持っている。

このことは、イーサリアムのレイヤー2ソリューション(Plasma、Raiden)の「状態チャンネル」、そしてブロックチェーン間の取引(Polkadot、Cosmos、Interledger)を可能にすることが目的のプロジェクトと衝突する可能性がある。

最近、MITのDCIとFidelity Labsが主催したL2サミットで見られたように、取引能力を拡張するオフチェーンの方法が他にも存在する。

例えば、スタートアップ企業のAbraなどではビットコインイーサリアムのように実績のある分散化ブロックチェーンを利用して、別の通貨やトークンの名前が付いた先物契約を決済している。

真っ盛り

ライトニングネットワークには既に2000以上のノードが存在し7000以上のチャンネルを管理している。世界的に広まったというには程遠いが、成長を続けるコミュニティは実験のための重要な基盤を提供している。

ライトニングネットワークの最初のホワイトペーパーの共著者で現在はDCIに所属するTadge Dryja氏が開発したプライバシーを保護するスマートコントラクトが開発されたので、さらに大きな開発の可能性が出てきた。

イーサリアムに関連したレイヤー2プロジェクトもまた関心が持たれている。先月ベルリンで開かれたエネルギー分野のブロックチェーン会議Event Horizonで、PolkadotとSlockの能力に対するプレゼンテーションが多くの熱狂を巻き起こした。オフチェーンのデバイス間取引を可能にするのはIncubedのクライアントだ。

その一方で、RippleがHyperledgerコンソーシアムに参加したので、企業の技術者はスタートアップ企業の台帳間で使用するプロトコル向けに企業用途を開発する機会があるだろう。

この環境では、Lightning Labs、Blockstream、Ripple、Parityのようなレイヤー2のスタートアップ企業、および世界中の数百に上る独立系プログラマに対する既存企業の関心が競うことになるだろう。

究極的には標準が作られ、勝者が誕生し、World Wide Web Consortium(W3C)のようなコンソーシアムが現れて、このプロセスを指導することになるだろう。

このプロセスが作り出す経済的な副産物は何だろうか? 90年代に学ぶとすると、最終的には従来の産業の多くが混乱に陥る可能性がある。

新たな未開拓分野

ライトニングの決済チャンネルは、ビットコインがまだ初期の頃に約束したが実現できなかった、安い手数料で高速に処理される決済のようなものを暗示している。このことは理論的には銀行やクレジットカード会社、資金移動業者の仕事を奪う可能性がある。

それでも、例えば価格の不安定さに対するソリューションが提供されない、という、ごく普通のアメリカ人が暗号通貨に抱く不安が克服される保証はない。

取引の追跡を非常に困難にするシステムに対して規制当局がどのように対応するかという疑問もある。最後に、このようなオフチェーンのソリューションが、影響力のある企業が関心を持たないまま、ある種の基準を達成できるかは依然として明らかではない。

そのような当事者が、手に負えないコストをシステムに課したり、熱望されている流動性を提供したりするものだろうか? 結論を出すには時期尚早だ。

別の疑問として、暗号通貨コミュニティの勝者と敗者は誰か、ということがある。レイヤー2のソリューションはブロックチェーンを守り続けるために必要な手数料をマイナーに与えないようにする可能性があるのだろうか? これはRyan Selkis氏とJameson Lopp氏が最近ツィッターで交わした話題だ。

ここでは、1990年代後半のウォールストリートの教訓に学ぶことも有益であろう。一部の投資銀行は、Webベースの電子取引が仲介手数料を削減したため、売上高の増加を懸念していた。現実には、オンライン技術が株式市場取引のパイを拡大したことで、取引当たりの利益率が縮小しても、既存のプレーヤーに利益をもたらした。これはJevonsのパラドックスとして知られている例だ。

もちろん、歴史は必ずしも繰り返されるわけではない。マイナーは実際にオフチェーンの活動によって損害を受けるかもしれない。だが、そのことを心配するのは私たちの仕事ではない。

最終的にビットコインのメインネット上でのライトニングの実装をもたらしたSegwitの議論で明確に定義されているように、ここでの目標は最適な分散化と最大限のセキュリティだ。

真のイノベーションとは本質的に破壊的なものだ。なのでベルトは締めておこう。

‘Layer 2’ Blockchain Tech Is an Even Bigger Deal Than You Think