見解:嵐の前の静けさ?迫るICOへの取り締まり

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この2週間の間に注目すべき出来事がいくつかあった。1つ目はほとんど注目されることなく見過ごされた。2つ目はつい先日の5月3日に起きたが、世間がその意味を理解してくれば、おそらく数日のうちに一定の注目を集めるだろう。

1つ目の出来事は、4月23日に開催されたMIT Technology ReviewによるイベントBusiness of Blockchainにおいて、米商品先物取引委員会(CFTC)元議長のゲーリー・ゲンスラー氏が行ったスピーチだ。

ゲンスラー氏は証券取引委員会(SEC)の立場し支持し、こう語った。

「おそらく1000を優に超える数のイニシャル・コイン・オファリング、そして100〜200もの仮想通貨取引所が実際のところ違法に運営されている。」

「2018年はこのような1000を超えるトークンを法令遵守に導くスタートの年だ。」「やるかどうかではなく、いつやるかの問題だ。」

ビットコインビットコインキャッシュライトコイン(有価証券ではない)を除き、リップルイーサリアムNEOEOSは有価証券とみなされる可能性は十分ある。

2つ目の出来事は5月3日に起きた。連邦証券法およびカリフォルニア州会社法に反して未登録証券の売買を行ったとしてXRP II LLC、Ripple LabsおよびそのCEOであるガーリングハウス氏に対して起こされた集団訴訟だ。

訴訟について法的な観点でのコメントは控えるが、ここで重要なのはこの分野において本件が何を意味するのかを理解することだ。

ここには2つの側面がある。1つ目は規制当局がどう出るか、そして2つ目は当局の行動による実質的な影響が何かといことだ

1つ目の側面は、この問題に取り組むにあたりSECは、最も軽いものから極めて厳格なものまで多岐に渡る手段を有するということだ。

例えば、これら1000以上のICOに対し遡及的に遵守を強制する、不正な活動によって得た金銭や利益の返還を求める、取引所、主催人、助言者ならびにICOを販売もしくは啓蒙した人にさえ民事制裁金を課す、といったものだ。

これらは全て、司法省(DOJ)および各連邦検事事務所による個々の刑事訴訟は考慮していない。たとえこの懸念が主に米国のICOに対するものだとしても、EU圏のICOも「いい夢」ばかり見ていることはできない。

その理由は、(i)EU規制当局がどのような行動に出るか不明瞭であること、そして当局がSECの手順に追随するとすれば、(ii)たった1人の米国市民が1トークンを購入するだけで、ジブラルタルやマルタのICOでさえ、(たいていは違法だが)過度に国外にまで及ぶ米国当局の圧力を感じ始めるということだ。

しかしながら、来たる取り締まりは世間が見ている一側面に過ぎず、さほど重要なわけでも、市場に重大な影響を及ぼすわけでもない。

もう1つの側面は、これよりはるかに重要なもので、規制当局のやり方が引き金となって訴訟が殺到することだ。ICOは証券法に準拠していないため、損失を被って不満を抱えている投資家らは当然、訴訟を起こして金銭を取り戻そうとするだろう。

もちろん、これはICOに対する集団訴訟としては初めてではない。Tezosに加え、2017年初めから年末までの間に数えられるだけで5つの訴訟が起きている。セントラ、モンキーキャピタル、アークブロック(ABT)、ギガワット、パラゴンコインがそれだ。

ただし、ここで関係するのは、このような動きが加速することと、ゲンスラー氏の「リップルが有価証券である」との発言から訴訟までのタイミングだ。この訴訟は、ゲンスラー氏の言葉を借りれば、「この浅薄なICO市場に対する萎縮効果」が加速する前兆かもしれない。

また、たとえEU規制当局がSECのように明確な態度をとらなくても、彼らもまたICOを正当化していない(スイス、ジブラルタル、マルタを除く)。そのためEU圏のICOは、EU証券法に照らせばトークンは事実上有価証券であり、発行者はこれに違反しているとして、トークン購入者が訴訟を起こす可能性があるという同様のリスクを抱えている。

この業界はこれらの出来事を軽く受け止めすぎており、迫り来る問題に対して備えができていないという印象を受ける。この「1000以上のICO」は、法的リスクおよび損害を可能な限り抑えるために取るべき手段を評価する危機管理チームを組織するべきだ。

消費財業界では商品の信頼性問題について定期的にこれを行っている。彼らはチェックを怠った場合のビジネスリスクがあまりに高いことを知っているからだ。しかしICO業界はあまりに若く、プレーヤーは経験不足で手っ取り早い儲けと手軽に得られる成功に酔いしれがちだ。

良くも悪くも、この状況は長続きはしないだろう。これが嵐の前の最後の静けさかもしれない。

Opinion: Calm before the Storm? The Coming Crackdown on ICOs