イーサリアム用ASICが登場:その意味と次に起こることは?

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ASICへの抵抗はもうやめたのか?

この疑念は、暗号通貨ソフトウェア向けに特化したハードウェアを製造する中国を拠点とするメーカーのBitmain社が、イーサリアムの取引を処理して報酬を得る専用マイニングチップ「ASIC」を開発した、という火曜日のニュースを受けて広まったものだ。

Bitmain社はAntminer E3チップをリリースすると発表した。このチップは800ドルで販売される予定だ。ツィッターを通して行われたこの発表は、そのような製品が間もなく発売される、という憶測が何週間も続いていた後に行われたものだが、同社の担当がCoinDesk社に数時間前に伝えていた声明と矛盾するものだった。

それでもイーサリアムの開発者やユーザにとってこのニュースは驚くものではなかった。イーサリアム専用チップが登場することは長い間言われ続けており、作者のヴィタリック・ブテリン氏でさえも初期の投稿で、マイニングの報酬を管理するアルゴリズムはASICの影響を受けないままではいられない、と述べている。

ブテリン氏の論拠は、開発者が自分の書いたコードを汎用コンピューター用にだけ最適化しておけばいい、とどんなに頑張っても、時間とともに革新は広まる、というものだ。

しかし、イーサリアムの開発者はそのような事態に備えて密かに防御策を講じており、大規模に運用できる企業や個人の手に報酬を集約することを意図して作られたハードウェアからブロックチェーンを保護するための設計上の選択を長年にわたって促進してきた。

その結果、この日のニュースを受けてさらなる変化を提案する者さえ登場した。

新しいハードウェアを使えないものにするためソフトウェアを抜本的に再構成するというステップは、もし暗

号通貨の間で標準的なものにならなければ、行き過ぎたことのように思われるかもしれない。MoneroSiacoinの2つの小規模な暗号通貨はすでに、両通貨でのビジネスを拡大しようとするBitmain社の取り組みを効果的に阻止するソフトウェアの変更を提案する、という行動を起こしている。

しかし、イーサリアムへの影響については今のところはっきりしないままだ。

一つには、イーサリアムコミュニティの中には、Bitmain社のマイニングチップはかなりの性能向上をもたらすことが可能で、その性能はbitcoin用ASICがマイニングを趣味とする人を放逐した方法でハードウェアを広く採用する原因となるかもしれない、という点を疑う声があることだ。

さらに、イーサリアム技術ロードマップには現在マイニングを可能にしているプルーフ・オブ・ワークから転換する計画が既に含まれている。

確かにブテリン氏はチップの出荷について沈黙を保っている。もっとも彼の過去の発言ではほとんどが、そのような新機軸の影響は長続きしない、との考えに集中している。

2月に行われた開発者とのチャットの中で、ブテリン氏は次のように書いている。

「私は注意しすぎることにリソースを使う価値があるということに納得していない。Casperをもっと迅速に推し進めること以外は」

井戸に毒を放り込む

一歩離れて、イーサリアムのマイニング・アルゴリズムとマイニングの事例に対する歴史的な姿勢、つまりいつも完全に根絶することを目的としてきた仕組みを理解することが重要だ。

イーサリアムの立ち上げに先立ち、マイニング装置の使用を防ぐ方法さえもイーサリアムのホワイトペーパーに登場し、その中でプロトコルの報酬をもっと素早く獲得する能力を示すためにASICの分析に努めるよう開発者を促している。

「エンジニアは既存のASICを分析し、どのように最適化されているかを究明し、最適化が効かないブロックチェーンに取引を書き込むことができる」ブテリン氏はこのように述べている。

しかしセキュリティに対する懸念から、ホワイトペーパーに記載されていた方法は没になった。その代わり、開発者らはビットコインで使われているのと同様のプルーフ・オブ・ワークを実装した。

ethashと名づけられたこのアルゴリズムは、ASICのように膨大な計算に適しているというよりもむしろ大量のメモリーを必要とする点でビットコインのプルーフ・オブ・ワークとは異なる。このことは、マイニングを行っているのがASIC上であろうとGPU上であろうと、必然的にメモリー量が動作の足枷になる、ということを意味している。

この定義は重要だ。なぜなら、Bitmain社のE3 ASICがethashのこのような基本部分を解読しているのかどうかはっきりしていないからだ。

開発者のNick Johnson氏がCoinDeskに語ったところによると、このASICは今日使われているGPUカードよりもはるかに高い性能を達成するような改良が行われたようには見えない、とのことだ。

「基本的には山のような専用GPUを大量のメモリと一緒にケースに収めただけのようだ」Johnson氏はCoinDeskにこのように語っている。

考えられる反応

プルーフ・オブ・ステークへの転換に伴う危険度を考えると、もっと積極的な方法を追求する可能性もある。その中で明らかな方法はイーサリアムのソフトウェアに修正を加えてBitmainのマイナーを妨害することだ。

そのような変更に興味を持つ開発者の感情は決定的ではないにしても高まっており、利益を追求する行動を取るマイナーに対して開発者が長年抱いていた不安の念が拍車を掛けている。

Githubでの議論の中で、BitmainのASICを妨害できる可能性のあるたくさんの方法が明るみに出されている。その中で近日中に登場する予定のものが、小規模のマイナーや趣味でマイニングする人に対してオープンなままにする可能性のある公式の戦略として固まりそうだ。

あるユーザーがイーサリアムの中央集権化を挙げてGithubに次のように投稿している。「もしハードフォークがマイニングを阻止できるなら少なくとも(プルーフ・オブ・ステークが)実現するまではハードフォークに賛成だ。マイニングをできないようにしてしまおう」

コメントから明らかなように、マイニングできないように直近にリリース予定のイーサリアムプロトコルを変更したとしても、開発者の多くはマイニングへの参入障壁を低いままにしておくフォークを支持する可能性もある。

別の見方をする人もいる。コーネル大学の研究者でイーサリアム信奉者のPhil Daian氏はBitmainの参入を妨害しようとする取り組みは「検閲」に似ている、とブログ投稿で警告している。

確かにこの指摘は、大規模なマイニングは「コンペティション」のようなもので、本来が企業的なものであることを考えると、開発者が望んでいる民主的なアクセスと相容れないものだとしても、ブロックチェーンに与えるセキュリティのために推奨されるべきものだ、という過去の反論を反映したものだ。

他の人は納得していない。確かにASICマイニングを妨害するための過激な提案も登場している。その中にはイーサリアムが複数のアルゴリズムを混ぜ合わせる可能性があるものまで含まれるが、構想が良くないとしてそのほとんどが却下されている。

しかし一つ確実なのは、公式な行動、あるいは基本的な実際の情勢が明確になりつつある状況でも緊張が高まっている、ということだ。

Bitmainのサイトによるとイーサリアム用ASICは1秒間に1億8000万ハッシュをマイニングしており、これは従来のGPUマイニングでの値より少ない。しかしイーサリアムユーザの中にはこの数字には不備があると思っており、この数字はでっち上げだ、とGithubに投稿している。

それでもチップが出荷されるまでは分からないことが多いままだろう。

あるユーザーがこう語っている。

「事実ではない数字に基づいた妄想と魔法は抑えよう」

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