ツイッター(Twitter)とスクウェア(Square)の最高経営責任者(CEO)、ジャック・ドーシー(Jack Dorsey)氏は最近、ビットコインについて非常に肯定的な発言を行った。将来の世界金融の予測として、彼は「暗号通貨の父」が今後10年間で世界で唯一の通貨になる可能性が高いと示唆した。
タイムズ紙(The Times)とのインタビューで、ドーシー氏は次のように述べている。
最終的に世界は単一通貨となる。現在インターネットは単一通貨だ。個人的には私はそれがビットコインであると信じている
楽観主義的なドーシー氏の考えは、規制当局が変わることでビットコインとバーチャルマネーが「それほど重要ではない」とみなされていた時代のものだ。アルゼンチンで開催された最近のG20首脳会議では、世界規模での暗号通貨の規制はまだ必要ないとの見解を参加メンバー諸国の何カ国かが表明した。
しかし、今年7月には系列国が規制のための勧告を提出するよう要請したが、今年の夏といった早い時期に暗号通貨インフラストラクチャが変更される可能性は薄いと思われる。
それでも、今年のサミットでは暗号通貨が主要な話題となったが、多くの人にとっては当座の間は現状維持が好ましいということで意見が一致した。
イングランド銀行のマーク・カーニー(Mark Carney)氏のようなずっと以前からの反対論者でさえ、最終的にビットコインに対する印象に変化が見られた。カーニー氏は、バーチャルマネーを取り巻く不正行為の懸念について長い間議論を展開していたが、サミットの開始前夜、暗号取引が金融業界にとって大きなリスクとはならないことを説明する書簡を発表した。暗号通貨の取引量は全体のおいて大きな割合ではないからだ。
現在、ドーシー氏はビットコインが金融市場を席巻するほどの勢いがあると感じていないし、インタビュー中にもビットコインは「遅い」「高価」と言って「有効な」通貨として役立つと感じているわけでもない。彼は自分の会社であるスクエアのような決済処理会社に任せて、ビットコインが企業にとって受け入れられやすくしている。
さらに、彼は、長期的には一般の人がビットコインによりアクセスしやすくするブロックチェーンを構築する「最新のテクノロジー」が登場すると述べている。
ドーシー氏は、現代のビットコイン所有者は、コインを使うことや商品やサービスを購入することには興味がないと主張している。むしろ、彼らは所有しているビットコインの価値がすこしでも高くなることを望んでいるだけだ。こうした理由で、通貨の価格変動性、高い取引手数料、低い店舗引受率と相まって、通貨として機能することが妨げられている。
しかし、ドーシー氏はいつかビットコインがコーヒーカップからヘアカットまで、日常の買い物に使われると自信を持っている。
彼によると「すべての人により大きな金融サービスの利用を促す長期的な道筋」とのことだ。
かつて、ドーシー氏はビットコインをグローバルファイナンスのための「次の大きなハードル」と表現しており、彼の経営するスクエアは暗号通貨の利点について説明した子供向けの絵本を出版した。
Twitterは最近、フェイスブック(Facebook)やグーグル(Google)に続き、暗号通貨や新規仮想通貨公開関連の広告を禁止すると発表し話題となった。ソーシャルメディアの大手であるTwitterは、詐欺師や非合法企業が大手を振って活動することを防ぐために本格的に行動を起こし、ビットコインを合法化に導くと言われている。Twitterの株価は一時700ドル近く下がったが、すぐに値を戻した。
Twitter and Square’s Jack Dorsey: Bitcoin Will Be World’s Single Currency