ソフト、ハードもしくはベルベット?論争のない新たなフォークが仮想通貨アップグレードを約束

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ベルベットといえば貴族の象徴であるが、仮想通貨界では、ブロックチェーンソフトウェアをアップグレードするための新たな将来有望な手法として知られている。

これは、プロファイルに高ずる仮想通貨ファンが興味を示している、仮想通貨コードをアップグレードするための仕組みである “ベルベットフォーク”である。

インペリアル・カレッジのロンドン研究アシスタントである、アレクセイ・ザミャチン(Alexei Zamyatin)氏は次のように述べている。

「最も興味深いことは、コンセンサス参加者の過半数が必ずしも同意することなく、意味を持たないブロックチェーンに新しい概念を導入できるという考えだ。」

その複雑とも言える声明は、ザミャチン氏を始めとする人々が、ベルベットフォークが有益かもしれないと考える理由の核心をついている。

要するに仮想通貨界では、一般的に議論されている2種類のフォーク:ソフトフォークとハードフォークが古くから使われてきている。

ソフトフォークは下位互換性があるため、混乱を最小限に抑えることができるが、変更を行う際に疑わしい部分もある。ハードフォークは、一般的には不安定であり、これはすべてのユーザーが新たなルールに更新することを決めることなく、ブロックチェーンを2つに分断することが出来るからである。

しかし、ベルベットフォークでは、仮想通貨界が大規模なコード変更を妨げる、破壊的ともいえる事態を回避できると考える研究者もいる。

まずはコンピュータ科学者が、トランザクションをオフチェーンにする技術であるサイドチェーンを、より改善するために使われるプルーフを構築する。そしてベルベットフォークを使用し、開発者は全エコシステムからのサポートなく、ブロックチェーンに新たなルールを追加できるのだ。

Zamyatin氏によれば、「ロケット科学などではなく、とてもシンプルなコンセプトである。」

Zamyatin氏と他の研究者は、月初めにキュラソーにて開催されたFinancial Crypto 2018カンファレンスで発表した、メカニズムがいかに適用できるかを深く掘り下げた新たな論文を共著した。

その論文は次のように述べている。

ベルベットフォークは参加者の過半数の支持を必要とせず、ルール不一致のフォークの発生を避けることができる。

ベルベットフォークのアプローチ

フォークは、重要な新ルールをサポートするために仮想通貨システムをアップグレードする方法である。そして複数の暗号化プロトコルを通じて、フォークは頻繁に使用されている。

Ethereumを分割しEthereum Classicへとコインを新しいスキームに移行させるような、あまり議論の余地のないフォークでは、新機能で新仮想通貨を作成するだけでなく、起業家(または詐欺師)は多額の金額を得るためのエコシステムの一部となっている。

しかし、この仕組みには時間の問題が多くあり、Zamyatin氏や他の学者がベルベットフォークのアプローチに興味を持っているのも、その理由のひとつであるという。

ベルベットフォークが最初に示唆された2017年12月の論文では、このメカニズムは新しいルールにアップグレードされていないマイナーに害はなく、”段階的な展開”を可能にするものとして記述されている。このように、新しいルールにアップグレードするクライアントは、未対応のクライアントと互換性があるという点で、ソフトフォークと同様に機能している。

さらに、ベルベットフォークは、コンセンサス層のルール変更が不要である。これはシステム上において全員が同意する必要があるルールであるのか、またはすべてが破綻する可能性があるのかに寄与している。

アップグレード手法として広く使用されてはいないが、ベルベットフォークはさまざまな形で存在している。(研究者はメカニズムの正式名称はないと主張している。)

例えば、分散型マイニングプールの”P2pool”は定期的にベルベットフォークを使用している。

(代わりにコードで置き換えるような)マイナーに分散させる支払いコントロールの実体は存在しないため、一部のマイナーのみが出来るような、やや難しい第2のブロックチェーンを作成している。 このブロックチェーンは、各マイナーがどれくらいの計算能力を提供しているかを測定するために使用されるので、プロトコルはそれらを比較し支払うことができるのである。

P2poolによって生成されたブロックはこの規則を反映し、同規則に反するマイナーは依然としてP2poolのブロックを受け入れている。

したがって、P2poolは、(独自のブロックチェーンとビットコインブロックチェーンの両方からの)ブロックが分割することなく調和して並んでいるため、「ベルベットフォーク」の一例ということができるのである。

バイアスと賄賂

それでも、ベルベットフォークは潜在的に脆弱性を持っている。ベルベットフォークが悪用される可能性もあり、その手法についても説明している。

例えばベルベットが展開されているとして、Zamyatin氏の論文は、”ベルベットマイナー”と呼ばれるマイナーが新ルールにアップグレードし、他の人が新ルールを無視することもある。もしベルベットマイナーが作り出すブロックが普通のブロックよりも有利なものであれば、他のマイナーは「元のブロックのアップグレードに偏ることになる」と論じている。

「現行モデルはブロックを想定していないため、このようなシステムのセキュリティは不透明で影響を与える可能性がある。」と同紙は続けている。

Zamyatin氏自身もセルフィッシュマイニングを含む別の攻撃方法について説明した。

セルフィッシュマイニングとは、マイナーがブロックを発見したという事実を隠し、他のマイナーが次のブロックを探し求めている間にそのブロックを探し続けることである。これにより、彼らは次のブロックで有利となり、より良いのスタートを切ることが可能となる。いわゆる、少ない計算パワーでブロックチェーンを乗っ取るということである。

Zamyatin氏によれば、ベルベットフォークはここで新たなチャンスを提供することができるという。

彼はCoinDeskにこう語った:

私はチェーンに取り組む人々に賄賂を贈ることができる。私が勝つという保証はないが、プロトコルルールから逸脱するインセンティブを潜在的に提供する可能性がある

Zamyatin氏は、これらの問題がどれほど深刻なものであるかは、実際にはわからないと認めているため、より多くの研究が必要とされている。

開かれる扉

脆弱性とベルベットフォークの変更が可能になるかもしれないということは、Zamyatin氏が研究者にベルベットフォークの調査にもっと時間を費やすことを望んでいる理由でもある。

しかし彼は、ベルベットフォークはいわゆる”弾丸”ではないことを認めている。

「これはSegwit(Segregated Witnessにはもちろん当てはまらない」と述べ、プロトコルの技術的な方向性に関するコミュニティでの2年間の議論に拍車を掛けてきたビットコインコードの変更を指摘した。

*Segwitとは、従来scriptSigに含まれていたデータを、分離して全く別の領域に格納すること。

つまり、他タイプへの変更はまだ有効ということである。

Zamyatin氏は、Ethereumが最初にモデル化されたプロトコルであるGHOSTをビットコインに変換するために、ベルベットフォークを使用する方法を検討していると指摘した。システムを再構築してスピードを上げようとすると、ソフトフォークやハードフォークのサポートが十分に得られない可能性がある。

またベルベットフォークは、以前より提案されてきたイノベーションに新しい命を吹き込んでくれるかもしれない。

例えば、Cornell大学准教授であるエミン・ガン・シラー(Emin Gün Sirer)氏は、Bitcoin-NGプロトコル(次世代プロトコル)を追加するために、ベルベットフォークを使用するというアイデアが非常に気に入っているという。それは、ビットコインブロックチェーンを再暗号化して処理能力を向上させることができるという。

Sirer氏は、「この論文の詳細は不明だが、ソフトフォークやハードフォークのリスクや複雑さを招くことなく、新しい機能を追加するという全体的な考え方は、非常に魅力的だ。」とCoinDeskに語った。

最も興味深いところでいうと、Zamyatin氏はベルベットフォークでもさらに大きなビジョンを実現できると考えている。

さらに彼はCoinDeskにこう語った:

複数バージョンを並行しても、互換性を持たせることもできる。また、ソフトフォークかハードフォークかの議論は必要ない。

Soft, Hard or Velvet? New Fork Promises Crypto Upgrades Without Controversy