イングランド銀行のマーク・カーニー氏(Mark Carney)は、通貨としての役割を果たそうとする試みが「失敗に終わっている」と主張した金曜日のコメントについて言及し、彼の暗号通貨批判に対する批判について改めてはっきりと明言した。
暗号通貨は通貨としては失敗作だ:イングランド銀行頭取
カーニー氏は、G20の財務安定理事会の議長を務めており、暗号通貨は決済通貨の実行可能な代替手段ではないと主張し、スコットランド経済会議でのスピーチでこの声明を発表した。
「丁寧かつ親切に回答するならば、暗号通貨は限られた人々の間で、しかもある程度の限られた範囲で、かつ既存の法定通貨と並行して使用されるにとどまる」と述べた。 「ひとことで言えば、彼らは失敗しているということだ」
カーニー氏は、ビットコインとその同業者は、低い価値の資金しか持たず、取引媒体も非効率で、実質的にはアカウントの単位として存在しないと語った。
以前、カーニー氏は、ロンドンに本拠を置くリージェント大学の学生グループに、ビットコインは正当な通貨ではなかったと語っていた。
まだ様子見の段階にある暗号通貨価格
しかし、暗号通貨の支持者たちは、暗号通貨が10年もしないうちにで流通し多くの人が過去1年間に学んだ知見などを考えると、これらの批判は不公平であると回答するだろう。
実際、極端な価格変動性は、市場が長期的に金融システムで果たす役割を整理しようとするため、その価格はまだ様子見段階にとどまっているという事実から来るものだ。このことによって、暗号通貨に理解のある商人が依然として現金通貨で商品を取引している理由、そして多くのユーザが現在コインを使うよりも「ホールド」を好む理由も理解できるようになる。
暗号通貨は効率的な決済メカニズムではないかもしれないが、英国の大部分の小売店業者が期待するように、ライトニング・ネットワーク(Lightning Network)などの拡張ソリューションが実用化され、多くの小売業者が暗号通貨決済を採用するにつれて、その有用性は高っていくだろう。
しかし、カーニー氏は、暗号通貨への意見とは別に暗号通貨資産がもはや主要な金融システムの一部となっていることを認めたため、従来の資産と同じ規制基準で保護しなければならないと主張したのである。
Cryptocurrencies ‘Failing’ as Money: Bank of England Governor