世界は通貨の新しいキング、ビットコインを必要としている:投資家 ティム・ドライパー
ベンチャーキャピタル会社、ドラパー・フィッシャー・ジャーベットソンの創設者であるティム・ドライパーは、世界は通貨の新しいキングを必要としていると語った。ドライパーは早い段階からビットコインの投資家であり、また2014年のマウントゴックスハッキング事件の不名誉な被害者でもある。彼はカルフォルニアのスタンフォード大学での経験から、彼の仮想通貨に対する確信をルームバーグTVで語った。
ドライパーは当時でおおよそ25万ドルに匹敵する、約4万ビットコインをマウントゴックスハッキング事件で失った。ビットコインと仮想通貨はもう終わったと思った、と事件の第一印象をブルームバーグTVに語った。
「もうお終いだと思った。それはあまりにも酷かった。自由でオープンで、国境を越え、グローバルな通貨の時代が広まろうという矢先だったのに…」
マウントゴックス事件を取り囲む騒動の中で、当時のドライパーの先見の明と直感は世の中の注目を引いた。彼自身25万ドル失っているにもかかわらず、「最大の仮想通貨取引所であるマウントゴックスのビットコインが盗まれ消失しても、ビットコインは全ての約10%失ったにすぎない。」と述べた。ドライパーにとって、マウントゴックスハッキング事件の大混乱に直面したビットコインの回復力は、「世界がビットコインを必要としている」ということを意味していた。
ビットコインの価値が約9,000ドルの時価から1,000ドルを下回ったと報道されたときも、ドライパーは狼狽えなかった。通貨市場の不安定さを認めつつも、これほどの下落は起こりえないという議論がベンチャーキャピタリストの間で巻き起こった。ビットコインの不安定さが法定紙幣に反発しているのか、それとも法定紙幣がビットコインに影響を与えているのか?
「ビットコインは未来のお金だ」、彼は続けて「なぜ過去のために未来を売るのか?政府の気まぐれな思いつきに従っている、怪しい法定紙幣に頼る理由はない。」と語った。
ビットコインが上昇傾向に向かうにつれて、ドライパーはこう宣言した。
「世界の貨幣市場は86兆ドルである。私はそれが仮想通貨になるだろうと思っている。非常に大きな割合で仮想通貨になるだろう。」
ドレイパーはビットコイン(また仮想通貨テクノロジー全般)によって作られた、新しい世界の動向について語っている。銀行には充分な資産を持っていない人々は口座を開設できないという規制があるので、「アンバンク(銀行口座を持たない人々)はビットコインを通して決済可能である。」と彼は宣言する。アンバンクは世界の人口の半分に相当する、とドライパーは主張する。
取引所がハッキングされ仮想通貨が盗まれた過去の歴史が示すセキュリティーへの問題があっても、ドライパーの主張は変わらない。「私のビットコインは銀行のドル預金より安全だ。」ブロックチェーンはハッキングされたことがないが、銀行は「何度も何度も」ハッキングされている、と彼は語る。
ティム・ドライパーは裕福な家系で育った第三世代のベンチャーキャピタリストである。彼はシリコンバレーに、ベンチャーキャピタル会社を起業することを目的とした大学を創立した。この大学がドライパーの仮想通貨に対する考えの尺度とするなら、彼はこの新しい投資対象に関して恐ろしく強気だ。
ドライパー大学はブロックチェーン・テクノロジー強化コースという新しいコースをそのカリキュラムに加え、4月から開講予定だ。
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